
Vincent van Gogh, Vase with Red Poppies, 1886. Wikimedia Commons. · PD
赤いケシの花瓶
作品情報
ストーリー
1886年、ゴッホは弟テオのもとで暮らすためパリにやって来て、この街で色彩に出会う。オランダ時代の土くさい色調を捨て、花束を一つまた一つと描きはじめた。鮮やかな色を組み合わせる稽古のようなものだった。この赤いケシもその数か月の作である。金がなかったため彼は古い画布を再利用した。絵具の下からは、近年の調査で彼自身が塗りつぶした女性の肖像が見つかっている。この絵は何十年も疑いの目で見られてきた。1976年から九十年代にかけて複数の専門家が帰属を疑い、ハートフォードの美術館は作品を収蔵庫にしまい込んだ。アムステルダムのゴッホ美術館が画布と筆致を調べ、1886年の真作と認めたのは、ようやく2019年のことだった。




