
Daniel Seghers / Cornelis Schut · PD
花環の中の聖母子
作品情報
ストーリー
制作年をいちばん細かく語っているのは、板の裏に残る製作者の印である。MV というその印を、プラド美術館はアントウェルペンの板づくり職人ミヒール・フリーントのものと読む。1615年に画家組合の自由親方となり、1637年に世を去った人物だ。美術館は2019年から2021年にかけて自館の紀要でこうした印の研究を発表し、表に年記のないフランドルの板絵を年代づける手がかりとして使っている。この作品の記載は17世紀とあるだけだが、板は1630年代を指している。
美術館の記録には画家の名が二つある。花環を描いたのはダニエル・セーヘルスで、バラとチューリップ、ヒヤシンス、スイセン、アネモネ、パンジー、そこにとまるモンシロチョウまで彼の手による。花環が囲む中央の空間に聖母子を描いたのはコルネリス・スフートだった。板絵はスペイン王室のコレクションから美術館に入っている。
同じ構図をカンヴァスに写したもう一点も、模写としてプラドに所蔵されている。




