
ストーリー
これは、それを築いた一族が今も所有し続ける、ローマ最後の大コレクションの一つです。ドーリア・パンフィーリ宮はコルソ通りに面し、その絵画の間は、四段に積み重ねる昔ながらの掛け方で埋め尽くされています。1644年にローマに教皇インノケンティウス10世を送り出した一族の、子孫のものです。
宮殿の奥まった一室、その専用の小部屋にあるのが、美術愛好家の訪れる理由です。ベラスケスが1650年に描いたこの教皇の肖像で、赤い法衣をまとった鋭い眼の老人は、あまりに生々しく、インノケンティウス自身が「真に迫りすぎている」とつぶやいたと伝えられます。そのかたわらには、同じ顔を刻んだベルニーニの大理石胸像が立っています。
残るものも、ローマの蒐集の力を存分に見せます。カラヴァッジョの「エジプト逃避途上の休息」と「悔悛するマグダラのマリア」、ティツィアーノやラファエロが、一族が今も上階に住まいを構える宮殿の中に並んでいます。







