
ストーリー
トゥールにある2枚の小さな板絵は、かつてイタリア・ルネサンスを代表する祭壇画の一部でした。アンドレア・マンテーニャが1450年代の終わりに、ヴェローナのサン・ゼーノ聖堂のための祭壇画のプレデッラ、つまり主画面の下に並ぶ小場面として描いたものです。1枚はオリーブ山で祈るキリスト、もう1枚は復活を描いています。祭壇画は1797年にフランスによって接収され、パリへ運ばれました。中央の『磔刑』はルーヴルに残り、1806年にこの2場面がトゥールへ送られました。1815年に主要なパネルがヴェローナへ戻ったときも、プレデッラはフランスにとどまりました。
美術館はトゥール大聖堂の隣にある旧大司教館を使っており、コレクションは古い部屋をめぐるように続きます。レンブラントの初期の小品『エジプトへの逃避』は1627年、ライデン時代の作です。ペーテル・パウル・ルーベンスの『聖母子』は、アントウェルペンの大施物係アレクサンデル・ゴーバウとその妻を記念するために描かれました。時代が下った作品では、ウジェーヌ・ドラクロワの『アラブの道化師たち』や、クロード・モネが描いたヴェトゥイユ近くのセーヌ川の眺めがあります。
中庭には1804年に植えられたレバノン杉が立ち、いまでは高さ30メートルを超えています。そのすぐそばで出会うのが、バーナム・アンド・ベイリー・サーカスの象フリッツです。1902年、トゥールでのパレード中に暴れ出して射殺され、のちに剥製にされて美術館に収められました。



