ミヒール・ヤンスゾーン・ファン・ミーレフェルトに基づく
ストーリー
ハーグのマウリッツハイス美術館が所蔵する肖像画のなかには、「ミヒール・ヤンスゾーン・ファン・ミーレフェルトに基づく」という表記が付いたものがあります。1点は甲冑姿のオラニエ公マウリッツ、別の1点は黒い縁なし帽に大きなひだ襟をつけた説教師ヨハネス・ウイテンボハールトです。いずれも、デルフトでオラニエ家の公たちを描いた肖像画家ミーレフェルトが実物を前に描いた肖像を、名の伝わらない画家が写したものです。
17世紀には、顔はこうして広まっていきました。オラニエ公や自分たちの説教師を壁に掛けたい市庁舎や支持者、教会の会衆は、公認された肖像の複製を注文し、そうした複製はモデルと画家が亡くなったあとも長く描かれ続けました。この2点がいつ、誰によって描かれたのかはわかっていません。ウイテンボハールトの板絵は1803年、その少し前にハーグで設立された国立美術館のために購入され、マウリッツのカンヴァス画は1819年に匿名の寄贈として収められました。

