
ディルク・ハルス
1591–1656 · オランダ共和国 · バロック
ストーリー
ハルス一家は難民としてハールレムにやって来た。1585年、アントウェルペンがスペイン軍の手に落ちたときに同地を逃れ、ネーデルラント共和国に身を落ち着けた。長男フランス・ハルスは、やがてその時代を代表する肖像画家となる。
1591年生まれのディルクは、もっと控えめな道を歩んだ。絵の基礎は名高い兄から学んだらしいが、肖像画にはあまり関心がなかった。代わりに彼が描いたのは、オランダ人が「陽気な集い」と呼んだ主題である。着飾った若い男女が、明るい広間や庭で飲み食いし、戯れ、音楽を奏でる、小さく生き生きとした場面だ。この画題を生み出したのは彼ではないが、彼はそこに新たな空間の感覚を与え、素早くきらめく筆致でハールレムの上流の人々がまとう絹や繻子の輝きをとらえた。
土地の詩人サムエル・アンプジングは、この街をたたえる詩の中で兄弟をともに称賛し、フランスは人物をまるで目覚めているように描き、ディルクは人物を澄んだ筆で描くと記した。ディルクは数十年にわたってこうした楽しい集いを描き続け、その多くが本ほどの大きさの小さな板絵として今に伝わっている。

