
パウルス・モレールセ
1571–1638 · オランダ共和国 · オランダ黄金時代, マニエリスム
ストーリー
パウルス・モレールセは、生涯のほとんどを、若きオランダ共和国の中心地ユトレヒトで過ごし、顔を描いて生計を立てた。当代随一の肖像画家ミヒール・ファン・ミーレフェルトに学んだ彼は、師の厳しい手法をやわらげ、国じゅうから集まる依頼主を描いた。
1611年には画家アブラハム・ブルーマールトとともに、市の画家たちの同業組合であるユトレヒトの聖ルカ組合の創設に力を貸し、その初代の長を務めた。肖像のほかにも、彼は凝ったマニエリスムの様式で歴史画を試み、1620年代には牧歌的な主題で人気の鉱脈を掘り当てた。金髪の羊飼いの娘たちが、深く開いた胸もとをのぞかせ、杖や笛を手にしている図である。
モレールセの才は画架の外にも及んだ。晩年には建築家また都市計画者として働き、ユトレヒトの市門の一つカタライネ門の設計にも加わり、1638年、この地で世を去った。
