マリヌス・ファン・レイメルスワーレの工房
ハプスブルク領ネーデルラント · 北方ルネサンス
ストーリー
ロンドンのこの板絵は、いまルーヴル美術館にある絵の入念な写しで、絵具の下の素描がその作り方を物語っています。輪郭はなぞって写されており、工房が原画や、原画から取った型紙から構図を移すときのやり方です。絵そのものの描き方はマリヌス本人とは異なり、ところによってはより洗練されているため、ナショナル・ギャラリーはこれを彼の工房の作とし、彼自身が育てたのではない工房の一員によるものかもしれないとしています。
板張りの部屋で二人の男がテーブルにつき、背後の戸棚には書類が積まれています。一人は帳簿に書き込み、もう一人はせせら笑いながら硬貨に手を伸ばしています。この構図は繰り返し描かれ、簡略化したヴァージョンがアントワープとワルシャワに残っています。
ロンドンの板絵が収集家ウィン・エリスの所有だった頃、これは《両替商》と呼ばれ、アントワープの年長の画家クエンティン・マセイスの作とされていました。1876年、エリスの遺贈によってナショナル・ギャラリーに入りました。
