
J. M. W. Turner, Aeneas and the Sibyl, Lake Avernus, 1798. Wikimedia Commons. · PD
アエネアスと巫女シビュラ、アヴェルヌス湖
作品情報
ストーリー
ターナーがイタリアの土を踏むのは、この絵の21年後、1819年のことだった。1798年の彼は23歳。英国はフランスとの戦争に入って五年目で、大陸への道は閉ざされていた。頼りにしたのは、戦前にイタリアを旅した収集家リチャード・コルト・ホーアの素描である。描かれているのはナポリ近郊の火口湖アウェルヌス。ウェルギリウスが冥界の入口を置いた場所で、岸辺の小さな二人がアエネアスとクマエの巫女にあたる。ホーアの邸宅ストアヘッドには、アウェルヌス湖の眺めとして買ったリチャード・ウィルソンの風景画がすでに掛かっていた。実際に描かれていたのはネミ湖で、ターナーのこの一点はその対として頼まれたものらしい。




