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海の獣たち
作品情報
ストーリー
マティスがタヒチへ渡ったのは1930年、滞在は三か月ほどだった。そのあいだ彼はほとんど描かず、礁湖に浮かんで珊瑚や魚を眺めていた。その潟が戻ってきたのは20年後である。1941年の手術のあと、彼はニースでベッドと車椅子から制作するようになり、イーゼルの前に長く立っていられなくなった。そこで筆の代わりに鋏を持ち、助手たちが指定の色のガッシュで塗っておいた紙から、かたちを直接切り出していった。彼はこれを鋏で描くと呼んでいる。ここに並ぶのは海藻、珊瑚、魚、そして潟に棲むものたちで、青と緑と紫の色面を背に、二本の高い列に積み上げられている。高さは三メートル近い。何も貼り留めないうちから、この配置のまま彼の部屋の壁にピンで留められていた。




