
Camille Pissarro · PD
モンマルトル大通り、曇りの朝
作品情報
ストーリー
メルボルンのビクトリア国立美術館にとって、これは初めてコレクションに加わった印象派の絵画だった。1905年のことで、ピサロが亡くなってわずか二年後である。資金はメルボルンの実業家アルフレッド・フェルトンの遺贈によるもので、彼は1904年に亡くなり、美術品を購入するための資金を遺していた。その最初の買い手としてヨーロッパへ送られたのが、同館の館長で画家のバーナード・ホールである。ホールはロンドンのグラフトン・ギャラリーでこの作品を見つけた。1870年代から印象派を支えてきたパリの画商ポール・デュラン=リュエルが、そこに貸し出していたものだった。地元の新聞には批判的な声もあった。描かれているのは1897年初めの曇り空の朝で、ホテルの窓から東へ延びるモンマルトル大通りを見下ろしている。並木はまだ葉を落としたままで、馬車は車道の中央を暗い列になって進み、右下には署名と「97」の年記が入っている。




