
Pierre-Auguste Renoir · PD
菊の花束
作品情報
ストーリー
菊がフランスの庭に入ってきたのはフランス革命の頃で、1881年のパリでもまだ東洋渡りの珍しい花という感覚が残っていた。扇や浮世絵とともに日本趣味が流行していた時期にあたる。ルノワールにとって、この花にはもう一つの役割があった。作家のジョルジュ・リヴィエールに、彼はこう語っている。花を描くときは色調も明暗も思いきって試せる、画面を台無しにする心配をしなくていい、人物画ではそうはいかない、と。人物画で試す勇気の出ないことを、花束の前でなら試せたわけである。菊は夏の終わりから秋にかけて咲き、色も形も幅が広い。ルノワール自身、住まいでこの花を育てていた。




