
Possibly Thomas Willeboirts Bosschaert / Jan Davidsz. de Heem · PD
バラと果実の飾り額の中、壁龕の聖杯と聖体
作品情報
ストーリー
聖杯の下に年記があります。「J De Heem fecit Anno 1648」。この年、スペインはミュンスターでネーデルラント連邦共和国と和平を結び、80年に及んだ戦争が終わりました。ユトレヒト生まれのオランダ人デ・ヘームは、そのころスペイン統治下のアントウェルペンで仕事をしていました。この絵は、前年に総督として着任したレオポルト・ヴィルヘルム大公のために描かれたものです。石の壁龕に聖杯と聖体、つまりミサのぶどう酒とパンが置かれ、そのまわりを花やブドウ、麦の穂などの果実をたっぷり盛ったカルトゥーシュが囲んでいます。ブドウと麦は聖体の秘跡を指し示します。同時に、穀物の女神ケレスと酒の神バッカスの恵みとして、よき統治がもたらす豊かさを讃えるものとも読めました。画面には大公への献辞も描かれていましたが、今ではもう読み取れません。




