
Piet Mondrian · PD
楕円形の色面によるコンポジションII
作品情報
ストーリー
1914年の春、モンドリアンはパリのモンパルナス駅のすぐそば、デパール通りに住んでいました。お金がなく、オランダで開かれた自身初の個展のオープニングにも帰れなかったほどです。代わりにハーグの批評家ブレマーへ最近の作品を15点ほど送りましたが、この楕円の絵はその中に入っていませんでした。発想のもとは、住まいの角を曲がったところにありました。界隈では建物の取り壊しが進み、むき出しになった窓のない壁に、リキュールのキュズニエやブイヨンキューブ「KUB」の巨大な広告が描かれていたのです。モンドリアンはその壁を平らな色面の格子に置き換え、右下には広告の三文字、KUBを残しました。同じころピカソとブラックも、街の文字や広告の切れ端を画面に取り込んでいました。その年の7月、家族に会うためオランダへ戻ったところで戦争が始まり、パリに戻れたのは1919年のことでした。




