
Peter Paul Rubens · PD
戦争の惨禍
作品情報
ストーリー
三十年戦争がヨーロッパを二十年近く荒らしていた1638年、老いたルーベンスは友人で画家のスステルマンスに宛てて手紙を書き、この絵の意味を一つずつ説明した。外交官として各国の宮廷を渡り歩いた画家ならではの、平和への願いがこもる。中央で剣を抜いて突進するのは軍神マルス。恋人ウェヌスがすがって引き止めようとするが、松明を掲げる復讐の女神に引きずられていく。足元には竪琴を折られた女がいて、戦争と相いれない調和を表すのだという。そして左端で黒い衣をまとい、装身具を奪われて嘆く女は、長い戦乱に痛めつけられたヨーロッパそのものだと、ルーベンス自身が書き残している。




