
Pieter Brueghel the Elder, Death of the Virgin, 1564. Wikimedia Commons. · PD
聖母の死
作品情報
ストーリー
1564年ごろ、アントウェルペンで、ピーテル・ブリューゲル(父)はこの場面を灰色と白の濃淡だけで描いた。グリザイユと呼ばれる技法で、彼の手になるこの種の作は三点しか残っていない。描かれるのは聖母マリアの臨終の床で、使徒たちが取り囲む。聖ペテロが火のともった蝋燭を差し出し、部屋は炉の火明かりに照らされ、前景では一人が火のそばでまどろんでいる。この絵は画家の親友で地図製作者のアブラハム・オルテリウス、最初の近代地図帳を編んだ人物が所有し、たいそう大切にしていた。オルテリウスは絵をもとに版画を彫らせ、その刷りを学者仲間に配ったので、構図はあの部屋をはるかに越えて広まった。板絵は今、ウォリックシャーのアプトン・ハウスにあり、ナショナル・トラストが守っている。




