
George Bellows · PD
デンプシーとフィルポ
作品情報
ストーリー
描かれているのは1923年9月14日の夜、ニューヨークのポロ・グラウンズ。王者ジャック・デンプシーがリングの外へ吹き飛ばされる瞬間だ。第1ラウンド、アルゼンチンのルイス・アンヘル・フィルポ——「パンパの荒牛」と呼ばれた男——が一撃で彼をロープの外へ叩き出した。記者席の面々が彼をロープの内へ押し戻し、次のラウンドでは逆にデンプシーがフィルポを倒すことになる。その晩ベロウズは新聞の依頼で試合を取材し、見たままを素描していた。のちに彼は自分自身も画面に描き込んでいる。左端の禿げた男がそれだ。ごく低い視点が、王者をリングへ押し戻す観客の只中に私たちを座らせる。この絵は1931年のホイットニー美術館開館以来、ずっとそこに収められている。
