
ストーリー
ガートルード・ヴァンダービルト・ホイットニーはヴァンダービルト家の一員であると同時に彫刻家でもあり、1920年代までに、美術界の主流が真剣に取り合わなかった存命のアメリカ人芸術家の作品を数百点集めていました。そのコレクションをメトロポリタン美術館に寄贈しようとしたところ、断られます。そこで彼女は1930年、アメリカ美術だけに捧げた自らの美術館を創設し、その方針は今日まで変わっていません。
ホイットニー美術館は、エドワード・ホッパーの作品を世界で最も多く所蔵しています。その大半は1968年、自身も画家だった妻ジョゼフィンが遺贈したものです。最も有名なホッパー作品は、それよりずっと前にやって来ました。閉ざされた店先と低く差し込む光を描いた《日曜日の早朝》は、ガートルード・ホイットニー自身の資金で創設時のコレクションのために購入されたのです。美術館はアレクサンダー・カルダーの《サーカス》も所蔵しています。針金の曲芸師や動物たちがそろった小さなサーカス一式で、カルダーが1920年代のパリで作ったものです。
2015年からは、建築家レンゾ・ピアノによるガラスのテラスを積み重ねた建物に入っています。ミートパッキング地区で、ハドソン川と高架公園ハイラインに挟まれた場所です。数年おきに開かれるビエンナーレは新しいアメリカ美術の現在地を測り、たいてい論争を巻き起こします。
