
Hans Memling · PD
二人の寄進者のいる二連画
作品情報
ストーリー
1470年ごろ、メムリンクはブルッヘで最も引く手あまたの肖像画家でした。交易によって莫大な富を得たこのフランドルの都市には、ヨーロッパ各地から銀行家や商人が集まり、その多くが彼の工房を訪れました。この二連画は二人の寄進者、すなわち作品を注文した個人を並べ、裕福な家がひそやかな祈りのために誂えた小ぶりの形式のなかに、祈る姿として描いています。メムリンクは彼らに、均質な光と静かな面差し、そして根気づよい細部を与えました。それこそが彼の筆を名高いものにしたのです。数百年ののち、この二枚の板絵は、オーストリア大公レオポルト・ヴィルヘルムの宝物のなかに数えられていました。ネーデルラント総督を務めたこのハプスブルクの人物の収集は、のちにウィーンの帝室絵画館の礎のひとつとなりました。




