
歌い手とテオルボ奏者の二重奏
作品情報
ストーリー
ネッチェルはこの板絵を、ほぼ正方形の画面に描いた。18世紀になって縦長に継ぎ足され、上辺を丸くした額に収められた。上部が丸い彼の別の絵と対にして掛けるためである。二点はそろって1742年にフランス王室のものとなった。ルイ15世が、パリに住んでいた収集家、カリニャーノ公ヴィットーリオ・アメデーオ・ディ・サヴォイアの相続人から買い取ったのだ。
かつての題名「歌のレッスン」と「中断された二重奏」は、昔の人々がこの絵をどう見ていたかを教えてくれる。白いサテンの若い女性が楽譜を手に座り、右手のテーブルには題名にあるテオルボ奏者、背後にはもう一人の女性が立っている。ネッチェルは座る女性の持つ紙に署名したが、今では判読できない。薄暗がりには彫像が立っている。古い目録はこれを「ヘラクレスとアンタイオス」としていたが、実際は1583年にフィレンツェに設置されたジャンボローニャの『サビニの女の略奪』を写したもので、ルーヴルは、この種の場面で音楽がしばしば帯びていた恋の含みを強める役割を読み取っている。
制作年は、パリのプティ・パレにある素描による。1664年の年記があり、同じ人物たちがまったく別の背景の前に描かれている。



