
Pierre-Auguste Renoir · PD
髪をとかす女
作品情報
ストーリー
1907年4月、パリのオテル・ドルオーの競売に、ルノワールが1870年代に描いた出版人シャルパンティエ夫人と子どもたちの肖像が出た。落札したのは画商デュラン=リュエルで、絵はそのままニューヨークへ渡っている。存命の画家の絵がアメリカの美術館に収まるのは、当時としてはまだ目新しい出来事だった。市場が値をつけていたのは、30年前のルノワールである。同じ年、66歳の本人が描いていたのは、こういう小さな画面だった。髪をとかす女という主題を、彼は駆け出しの頃から晩年まで手放していない。この一枚は縦43センチほどで、同じ仕草を扱った絵はほかにも何点も残っている。




