
Vincent van Gogh · PD
浜辺の漁師
作品情報
ストーリー
1882年の夏、フィンセント・ファン・ゴッホが画家を名乗ってまだ二年ほどのころ、彼は自分の知るなかで最も難しいもの、人物像をひたすら練習していた。野外用のイーゼルとカンヴァス、絵具箱を担いで、ハーグ近くの漁村スヘフェニンゲンへ出かけ、砂浜にたたずむこの漁師を描いた。海と浜は幅広の筆で流れるように置かれ、人物はやや細い筆で据えられている。この時期に見えてくるのは、新しい自信である。一年におよぶ集中した鍛錬のあと、彼はもう人物を下描きせず、じかに筆で置くようになっていた。29歳、弟テオの送る金で暮らし、こうした習作が日々の稽古だった。




