
Raphael · PD
ガーヴァの聖母
作品情報
ストーリー
ラファエロがローマに出て教皇のもとで働きはじめたころ、こうした小ぶりの聖母子像をいくつも手がけた。この一枚もその一つで、聖母マリアが幼いキリストと、幼い洗礼者ヨハネに寄り添っている。二人の幼子のあいだで、一本のカーネーションがそっと受け渡される。その花は、のちの受難を静かに指し示すしるしだ。背後にはローマ風の柱廊が開け、その奥に穏やかな田園がのぞく。絵は後年、アイルランドのガーヴァ卿の手に渡ったことから、その名で呼ばれるようになった。柱のあいだから差す光が、母と子の顔を等しく照らしている。




