
Pierre-Auguste Renoir · PD
ムール貝を採る少女たち
作品情報
ストーリー
箱根のポーラ美術館にあるこの作品には、先に描かれた大きな「原型」があります。1879年の夏、ルノワールはノルマンディーの海辺の村ベルヌヴァルで、ムール貝を採る女性と子どもたちを高さ1.8メートル近い大画面に描きました。この地方には、彼を早くから支えた銀行家ポール・ベラールの別荘があり、ルノワールはたびたび招かれて滞在していたのです。その大作は1880年のサロンに出品され、まもなく画商ポール・デュラン=リュエルの手に渡り、今はフィラデルフィアのバーンズ財団が所蔵しています。それからおよそ十年後、ルノワールは同じ主題を高さ56センチのこの画面に描き直しました。美術館は、かつての滞在で残した習作などをもとにアトリエで仕上げたものと考えています。1880年代のルノワールは古典的な描き方に傾き、人物にくっきりとした輪郭を与えるようになっていました。大きな籠を背負った女性と三人の子どもの明瞭な形にも、その時期の特徴が表れています。




