
Donato Bramante · PD
ヘラクレイトスとデモクリトス
作品情報
ストーリー
「泣く哲学者」と「笑う哲学者」。古代ギリシアのヘラクレイトスとデモクリトスは、ローマの哲学者セネカ以来、人間の愚かさに涙で応えるか、笑いで応えるかという対の人物として語られてきました。ブラマンテは1486年頃、ミラノのある邸宅の壁にこの二人を描きました。左の年老いたヘラクレイトスは地球儀に目を落として涙を流し、右の若いデモクリトスは片手で地球儀を指し、もう一方の手に本を持って、こちらを見て笑っています。二人のあいだの地球儀は、当時の地理の知識に基づいて描かれた本格的な地図です。地中海やアルプスが見分けられ、古代の学者プトレマイオスの『地理学』、とくに1482年にドイツのウルムで出版された版との関係が指摘されています。アメリカ大陸はまだ描かれていません。背景の浮き彫りには、ローマの神サトゥルヌスとユピテルの車が表されています。占星術では、この二人の名を持つ土星と木星が、憂鬱な気質と陽気な気質に結びつけられていました。



