
Wassily Kandinsky · PD
孤立した音
作品情報
ストーリー
1926年、カンディンスキーは『点と線から面へ』という本を出した。バウハウスの叢書の一冊で、点とは何か、線はどこから生まれるのかを、絵の要素を一つずつ切り離して調べていく内容である。前の年にデッサウへ移ったばかりの学校で彼が受け持っていた授業も、同じ作業だった。この作品が描かれたのはその翌年、1927年にあたる。支持体は厚紙で、大きさは33センチ×41センチほどしかない。「孤立した響き」という題も、要素を一つずつ取り出して眺めるという当時の彼の関心にそのまま重なっている。この頃のカンディンスキーは、校舎のそばに建てられた教員用の住宅で、隣に住む画家パウル・クレーと壁一枚を隔てて暮らしていた。




