
川と橋と動物のいる風景
作品情報
ストーリー
低い橋が画面の中ほどで川を渡っている。継ぎを当てられ、少し崩れかけて、その下では牛や羊が水を飲み、羊飼いがさらに数頭を岸沿いに追っている。この半ば朽ちた橋は静かに働いている。この時期のヴェネツィアの風景では、盛りを過ぎた橋、傾いた木、崩れかけた石のひとかけらが、絵のような趣を告げていた。ほかは穏やかで豊かな場面のなかに置かれた、荒廃へのささやかな愉しみである。残りの意味は動物たちが担う。静かな水辺で草を食む家畜の群れは、平和でよく治まった土地の符牒であり、ヴェネツィアの買い手が自分の街のすぐ先に思い描きたがった場所だった。制作は1730年とされ、この願いのために描かれたのであって、どこか特定の川岸から写したのではない。



