
El Greco, Laocoön, 1610. Wikimedia Commons. · PD
ラオコーン
作品情報
ストーリー
エル・グレコが晩年のトレドで描いたこの《ラオコーン》は、現存する彼の作品の中で唯一、ギリシア神話を主題とした絵だ。トロイアの神官ラオコーンは、木馬を市内に入れるなと警告したために神々の怒りを買い、海蛇に襲われる。グレコはその古代の悲劇を、自分が暮らすトレドの町を背景に置き換えて描いた。城壁も丘も、当時のトレドそのものだ。引き伸ばされた裸体は身をよじり、灰色がかった空の下で蛇と絡み合う。1614年に画家が亡くなったときの財産目録には同じ主題の絵が3点記されていたが、今日まで残っているのはこの1点だけだ。1946年にワシントンのナショナル・ギャラリーへ収められた。




