
El Greco, Opening of the Fifth Seal, 1610. Wikimedia Commons. · PD
第五の封印の開封
作品情報
ストーリー
エル・グレコは晩年をスペインの古都トレドで過ごし、亡くなる1614年まで、この縦長の絵を仕上げきれなかった。トレドの施療院の礼拝堂を飾るための連作の一枚で、上部は後に切り取られて失われている。画面左で天を仰ぎ、両腕を大きく突き上げているのは福音書記者ヨハネである。主題は『ヨハネの黙示録』第六章、殉教した者たちの魂が白い衣を授けられる場面で、右手の裸の群れがその衣を受け取ろうと身をよじる。炎のように引き伸ばされた肉体と、荒れ狂う空の色は、300年のちの画家たちを驚かせた。20世紀の初め、この絵はスペインの画家スロアガが所有し、パリで若いピカソがそれを目にしている。腕を上げてひしめく裸体の群れは、キュビスムの出発点となった『アヴィニョンの娘たち』に影を落としたと言われている。




