
Sailko · PD
ブロニャール嬢
作品情報
ストーリー
エミリー・ブロンニャールがヴィジェ=ルブランに描かれたのは1788年か1789年、八歳ごろのことだった。二つの家族は親しく、画家の娘ジュリーはエミリーよりわずか七か月年上で、二人はよく一緒に遊んだ。父親は建築家アレクサンドル=テオドール・ブロンニャール。裕福なパリ市民のために邸宅を建て、のちにはパリ証券取引所やペール・ラシェーズ墓地の設計も手がけることになる。少女は白いスカーフを頭に結び、簡素な白いドレスに透ける肩掛けをまとっている。緑の絹の袋に片手を入れて毛糸を探り、前には赤い毛糸玉が置かれ、こちらを好奇心いっぱいに、物おじせず見つめている。1789年の秋、ヴィジェ=ルブランがイタリアへ発つ前に、しばらく彼女を家に迎え入れたのがこのブロンニャール家だった。




