
Raphael · PD
カーネーションの聖母
作品情報
ストーリー
縦30センチにも満たない、小さな聖母子像である。長いあいだ、これはラファエロの作品の写しにすぎないと考えられていた。転機は1990年代、ある美術史家が原画そのものだと唱えたことだ。真作かどうかについては今も異論を唱える研究者もいるが、2004年、ナショナル・ギャラリーはこの絵がイギリスの外へ売られるのを防ぐため、およそ2200万ポンドを集めて買い取った。聖母と幼子は、ピンクのカーネーションを互いに手渡している。この花は二人のあいだの愛をあらわすしるしだ。もともとは手のひらに収まるほどの大きさで、祈りのためにそばに置いて眺める、私的な信心の道具だった。




