
Wassily Kandinsky · PD
ミュンヘン、イングリッシュガーデン(湖とボート)
作品情報
ストーリー
ミュンヘンの市街からイザール川に沿って、イギリス庭園と呼ばれる広大な公園が続いている。1900年代のはじめ、カンディンスキーは厚紙と絵具箱を抱えてそこへ通い、池や木立や小舟を小さな油彩に写していた。抽象の気配はまだどこにもない、戸外で一気に仕上げる習作である。当時の彼は自分たちで立ち上げた美術団体ファランクスの学校で教えてもいて、暖かい季節には生徒を連れて野外へ出た。その生徒の一人がガブリエーレ・ミュンターで、のちに長く彼の伴侶となる。この厚紙は画家の手元を離れず、没後は妻ニーナが手放さなかった。パリの国立近代美術館に入ったのは、彼女の遺贈による1981年のことである。




