
Vincent van Gogh, Peasant Woman by the Fireplace, 1885. Wikimedia Commons. · PD
暖炉のそばの農婦
作品情報
ストーリー
1885年の春、オランダ南部ブラバント地方の村ヌエネンで、ファン・ゴッホは『ジャガイモを食べる人々』を描き上げました。けれども農家の暮らしを描く仕事はそこで終わらず、6月になっても彼は村の家々に通い続けます。当時の農家はひと部屋きりのことが多く、暮らしの中心は炉端でした。この小さな絵では、ひとりの農婦が火のそばに腰掛け、膝にかごをのせています。炉の上には湯沸かしが吊るされ、画面の明るさはほとんどその小さな炎だけです。弟テオへの手紙でゴッホは、農民の絵がベーコンや煙、ジャガイモの湯気のにおいをさせていても、それは悪いことではないと書いていました。のちにこの絵は、オランダでゴッホの評価を広めた批評家H・P・ブレマーの手に渡り、1988年にパリの収集家ジョルジュ・ルナンの遺族からフランス国家へ贈られています。




