
Wassily Kandinsky · PD
騎手のいる絵
作品情報
ストーリー
バイエルンの村ムルナウで、カンディンスキーは土地の職人が作るガラス絵を知った。聖人や騎手を描いた信心のための小さな板ガラスで、輪郭は黒く太く、色は原色に近い。彼と画家のガブリエーレ・ミュンターはそれを買い集め、やがて自分たちでも作りはじめる。
この一点もその技法で描かれている。絵具を置くのはガラスの裏側で、見る側から手前に来るのは最初に置いた線だから、仕事の順序がふつうの絵と逆になる。細部を先に描き、背景は最後に塗りつぶす。塗り重ねて直すことはほとんどできない。画面を横切るのは馬に乗った人影で、この主題をカンディンスキーは繰り返し描いた。ガラスに描かれた一群は彼の死後も妻ニーナの手元に残り、1981年にパリの国立近代美術館の所蔵となった。




