
Raphael · PD
枢機卿の肖像
作品情報
ストーリー
マドリードのプラド美術館で、この肖像はただ「枢機卿」と呼ばれています。ラファエロが1510年ごろに描いた、真紅の衣をまとう高位聖職者です。冷たく澄んだまなざし、絹の照り、剃り跡の青みまでが鋭く写し取られています。ところが、これほど克明に描かれながら、モデルが誰なのかは今も分かっていません。アリドージ、ビッビエーナ、サウリと、同じ時代の枢機卿の名がいくつも候補に挙がりますが、決め手はありません。誰を描いたのか分からないまま、絵は500年ものあいだ、ただ「枢機卿」と呼ばれ続けてきました。




