
Follower of Jan van Eyck · PD
カーネーションを持つ男の肖像
作品情報
ストーリー
男は小さなカーネーションの花束を手にしている。意味はこの細部にある。15世紀、この花は婚約の証しだった。つまりこれはおそらく婚約の肖像で、結婚を取り決める、あるいは申し込むために描かれたのだろう。首には鎖が下がっているが、それが何なのかは確かには特定されていない。板絵はヤン・ファン・エイクの晩年のもので、樫の木の年輪から1435年ごろとされる。もっとも、巨匠自身の手によるものか、工房の親しい追随者によるものかをめぐって、研究者の意見はいまだ分かれている。いずれにせよ、そこには彼の手つきがある。冷たい灰色の光、毛皮で縁取った帽子、そして老いてゆくありふれた顔を容赦なく写し取る筆致だ。作品はいまベルリンの絵画館にある。




