
女性の肖像
作品情報
ストーリー
女性は自分の左手を支え、右手の指で、薬指にはめた石つきの金の指輪へと目を向けさせている。アムステルダム国立美術館は、この仕草を結婚のしるしと読む。高く盛り上がった袖とかぶり物は1520年ごろに流行したもので、豪華な衣装から、ハールレムかメヘレンの裕福な市民の出とみられるが、名前は伝わっていない。背後の山の風景には小さな狩りの場面があり、聖フベルトゥスが角のあいだに十字架をいただく鹿に出会っている。この場面はおそらく、いまは失われたもう一枚の板、夫の肖像へと続いていた。ハールレムの聖フベルトゥス兄弟会は男性しか受け入れなかったので、この聖人は夫のことを考えて選ばれたのだろう。



