
Petrus Christus · PD
若い女性の肖像
作品情報
ストーリー
15世紀のブルッヘで、ペトルス・クリストゥスはこの少女を描いた。当時、肖像画の背景といえばのっぺりとした暗がりが普通だった。ところがここでは、少女は壁と羽目板のある部屋の隅にきちんと座っている。人物を実際の空間のなかに置いた、初期の試みのひとつだ。切れ長の目はこちらを冷ややかに見据え、細い首には黒いリボンと真珠が光る。名前は伝わっていない。おそらくは貴族か、有力な一族の娘だろう。顔はなめらかに磨き上げられ、肌は磁器のように硬く整えられている。クリストゥスはヤン・ファン・エイクの後を継いでブルッヘで工房を構えた画家で、この静かな一枚は遠くドイツのベルリンにたどり着いた。




