
青年の肖像
作品情報
ストーリー
左下に描かれた小さな石の台には、ラテン語の略記で年齢と年が記されています。1510年、23歳。誰なのかはわかっていません。高さ30センチあまりの小さな板絵です。こうした胸像形式の肖像はフランドルに由来し、主にジョヴァンニ・ベッリーニの工房を通じてヴェネツィアに広まりましたが、背景はふつう無地でした。ここでは人物の背後に本物の風景が開け、細い木、曲がりくねった小道、青い山のふもとの城のような館が見えます。ボルゲーゼ美術館が新しさとして強調するのはこの点です。黒い帽子の若者は少し顔をそむけ、画面の左の方へ目をやっています。作者の名も揺れ動きました。1693年の目録ではポルデノーネ、1833年にはおよそ一世紀後に生まれた画家シモーネ・カンタリーニの作とされていました。




