
Jacopo Tintoretto · PD
若い女性の肖像
作品情報
ストーリー
美術館の表示は慎重だ。ティントレットの作品であるとは書かず、彼に帰属されるとしている。これは弱い言い方であり、その分だけ誠実でもある。署名もなく、契約書もなく、文献に現れた記録もなく、描かれた女性の名前も残っていない。比較の手がかりも乏しい。現存するティントレットの肖像画はほとんどが男性で、その多くは共和国の官職者だから、女性の像となると帰属を支える材料が急に少なくなる。16世紀後半のヴェネツィアはこの種の肖像を大量に生み出しており、プラド美術館の年代もそこまでしか絞られていない。画布は縦114センチ、横100センチ。スペイン王室の収蔵品から来たもので、目録にはそれ以上のことが書かれていない。




