
Rembrandt · PD
赤い服の老人の肖像
作品情報
ストーリー
1650年代のアムステルダムで、レンブラントは年老いた人の顔を何度も描いています。この赤い服の男もその一人で、名前は分かっていません。ロンドンのナショナル・ギャラリーにある「肘掛け椅子の老人」も同じ人物とされ、画家がこの顔にかなり長く付き合ったことがうかがえます。頭にのせた小さな帽子から、当時のアムステルダムに数多く暮らしていたユダヤ人の社会に属する人ではないか、とも言われてきました。絵の具の置き方は一定ではありません。厚く盛り上げた部分と、下の層が透けるほど薄く置いた部分が隣り合っています。膝の上の節くれだった手は止まっているようでいて、かすかに震えて見えます。この絵がエルミタージュに入ったのは1769年、ザクセンの宰相だったブリュール伯爵の遺族がドレスデンで手放したコレクションを、エカチェリーナ2世がまとめて買い取ったときでした。




