
手袋を持つ老人の肖像
作品情報
ストーリー
16世紀のヴェネツィアでは、ティツィアーノやティントレットが町の年老いた行政官たちを数多く描いていた。黒っぽい長衣をまとい、見るべきものといえば皺の刻まれた顔と両手くらいしかない男たちである。美術館はこの肖像にその伝統を見て取り、16世紀ヴェネツィア肖像画の簡素さと力強さをまだとどめた、バッセッティの比較的若い頃の作としている。
美術館によれば、彼の肖像は注意をほとんど顔だけに集め、描かれるのはたいてい老人で、黙って物思いに沈み、自分自身と、近づく死とだけ向き合っている。彼が誰だったのかは伝わっていない。

