
Bronzino · PD
ネプトゥヌスに扮したアンドレア・ドーリアの肖像
作品情報
ストーリー
16世紀のジェノヴァを海から支えたのが、提督にして政治家のアンドレア・ドーリアでした。皇帝カール5世に仕え、艦隊を率いて地中海でオスマン帝国と渡り合った人物です。ブロンズィーノはその彼を、あろうことか一糸まとわぬ姿で描きました。手には三叉の銛、傍らには帆をたたむ船の帆柱。海の神ネプチューンに見立てているのです。制作は1545年ごろとされ、モデルはすでに70代の後半。存命の実在の要人を、これほど堂々と裸の神として描くのは異例のことでした。マニエリスムらしく引き締まった肉体は理想化されていますが、視線を落とした横顔には、海を渡り歩いた老練な指揮官の面影が残ります。




