
Titian · PD
ラヴィニアの肖像
作品情報
ストーリー
胸元では長い真珠の首飾りがルビーのブローチで留められ、腰には金の玉を連ねた長いベルトが下がっています。この玉の中には麝香が入っていたと考えられています。右上にはラテン語の銘があり、描かれているのはティツィアーノの娘ラヴィニアで、父自身が描いたと記されています。ラヴィニアは1555年、セッラヴァッレの貴族コルネリオ・サルチネッリと結婚しました。手にしたダチョウの羽根の扇は、当時のヴェネツィアでは既婚女性だけが持てるものでした。ドレスデンの美術館はこの肖像を1565年頃の作とみており、彼女は30歳前後だったことになります。緑のビロードの衣装や切れ込みの入った袖、レースの袖口には、スペイン風の流行がうかがえます。近年は銘の信頼性とティツィアーノ本人の筆を疑う研究者もいますが、美術館は彼の作品としています。絵は1746年、モデナのエステ家のコレクションからザクセン選帝侯のもとへ渡りました。




