
Pierre-Auguste Renoir · CC-BY-SA-4.0
ヴィクトール・ショケの肖像
作品情報
ストーリー
1875年3月、ドルーオ競売場で開かれたルノワールたちの売り立ては散々な結果に終わった。客席からは笑い声が起こり、絵はほとんど値がつかないまま流れていく。その場にいて夢中になったのが、この肖像の男である。ヴィクトール・ショケはフランス税関の高級官吏で、役人の給料をもっぱら絵につぎ込んでいた。はじめはドラクロワ、やがて印象派の画家たち。ルノワールに手紙を書き、そのルノワールからセザンヌを紹介されると、誰よりも熱心にセザンヌを買い集め、展覧会場では作品を笑う客を相手に一人で議論した。ルノワールがこの46×36センチの小さな画布に彼を描いたのは1876年ごろである。1899年7月にパリでこのコレクションが競売にかけられたとき、そこにはセザンヌ32点、ルノワール11点、モネ11点が含まれていた。




