
Claude Monet · PD
アルジャントゥイユの赤い舟
作品情報
ストーリー
1870年代半ば、モネがここに居を構えたころ、アルジャントゥイユはパリの週末の行楽地になっていた。鉄道のおかげでセーヌを下るこの道のりはわずか数分に縮まり、勤め人や商店主が日曜になると、川幅が広がって流れのゆるむこの水面に舟を出しに来た。モネは1871年に家族をこの町に移し、その水を何度も何度も描いた。1875年のこの一枚では、遊びの舟が錨を下ろし、船体は青を背に強い朱色で燃え、マストが画面の縦の線を支えている。すばやく砕いたような筆触は、力を出しきった印象派そのもので、絵具は光の移ろいとほとんど同じ速さで置かれていく。水面の緑の皮膜を見てほしい。藻と映り込みが、ひと筆のうちに捉えられている。




