
Antonio da Correggio · PD
聖アントニウス
作品情報
ストーリー
コレッジョがこの板絵を描いたのは1517年ごろ、画業の初めのことで、長いあいだ誰もこれが彼の作とは知らなかった。ナポリのある教会に、別の画家の名で掛けられていたのである。ところがX線検査が、思いがけないかたちで問題に決着をつけた。表面の下には、コレッジョ自身の初期の描き方による聖母像が隠れており、彼はそれを塗りつぶしてこの聖人を描いた。同じ板に彼の筆が二度あり、一枚の絵がもう一枚の下に埋もれているのだ。描かれた老人は隠修士聖アントニウス、三、四世紀のエジプトの隠者で、のちに修道士たちの守護聖人となった。見分けるのはたやすい。T字形の杖に下がった小さな鈴を見ればよい。この板絵はやがてファルネーゼ家の収集品となり、1734年にそれとともにパルマからナポリへと移された。




