
Rembrandt · PD
杖を持ち幻想的な衣装をまとった座る老人
作品情報
ストーリー
1930年7月、石油事業で財を成したカルースト・グルベンキアンは、ソ連国立銀行の総裁に長い覚書を送りました。長く美術館にある品は国民の財産であり、売るべきではない。それでも売るのなら、同じ値で自分を優先してほしい、という内容です。その年の10月、杖を手にしたこの老人の絵はレニングラードのエルミタージュ美術館を離れ、グルベンキアンのものになりました。彼が同館から行った四度の購入の、最後の一点です。絵がサンクトペテルブルクに来たのは1772年、エカチェリーナ2世がパリのクロザ家のコレクションを買い取ったときでした。レンブラントがこれを描いたのは1645年です。「トローニー」と呼ばれる、特定の依頼主をもたない人物類型の絵で、工房にあった衣装や小道具でモデルを装わせています。リスボンの美術館は、同じ構図のほかのヴァージョンの原型になった可能性を指摘しています。




