
セレネとエンデュミオン
作品情報
ストーリー
この絵は、スーストダイク宮殿にあったメアリー・ステュアートの寝室に掛けられていた。スーストダイクは夫である総督ウィレム3世の田園の邸宅で、ウィレムはのちにメアリーとともにイングランドの王位に就く。ライレッセは、絵は掛けられる部屋の用途にふさわしくあるべきだと考えており、主題もそれに合わせて選ばれた。ときにディアナとも呼ばれる貞潔な月の女神セレネは、羊飼いエンデュミオンを愛しているが、彼のもとを訪れられるのは彼が眠る夜だけだ。ここで女神は巨大な金色の月を背に彼のほうへ降りてきて、片手をキューピッドの肩に置いている。キューピッドが掲げる燃える松明は、燃え上がる恋のしるしである。エンデュミオンは手前で片腕を頭の上に投げ出して眠っている。ライレッセがこれを描いたのは1680年頃、若いメアリーが花嫁としてオランダに来て数年後のことだった。


