
El Greco · PD
聖ヨセフと幼子キリスト
作品情報
ストーリー
1597年ごろ、エル・グレコはトレドで生涯屈指の大仕事を引き受けた。サン・ホセ礼拝堂の装飾である。彼はこの聖人に、それまでにない中心的な役割を与えた。長いあいだヨセフは脇役にすぎず、飼い葉桶のかたわらに立つ老人として描かれてきた。16世紀末のスペインでは、その崇敬がふたたび高まっていた。アビラのテレサが自らの修道院の多くをヨセフの加護のもとに置いたことが大きい。画面のヨセフは背が高く穏やかで、幼子の手を引いている。上からは天使たちが花の輪をたずさえて降り、二人に冠を授けようとしている。遠くにはトレドの丘が見え、クレタ島出身のこの画家は、この町で晩年を過ごした。




